ライターきらら、沖縄へ行く。

一度しかない人生だから。いつ何が起きるかわからないから。やりたいことはなんでもやっておかなきゃもったいない。

明日はおじいちゃんに会いに行く。

こんにちは。こんばんわ。きららです。
気がついたらもう10月もなかばで、あっというまに過ぎている感がすごい。
ほんとは最近の仕事内容とか、ちょっとした悩みとか、書こうと思っていたのだけど、いまはそれよりも「明日おじいちゃんに会いに行く」
ことを書きたい。



明日はおじいちゃんに会いに、急遽日帰りで鹿児島に行くことになった。
おじいちゃんは、大好きなおじいちゃんはもうきっとあまり長くない。
ほんとうは10月末にうちの主人と一緒に鹿児島に帰る予定だったけれど、悲しくて心配で、その前に一度わたしだけおじいちゃんの顔を見に帰ることにした。
お金もかかるし、家のこともできないしで迷っていたけれど、主人が「亡くなってから、わからなくなってから会いに行ってどうするの。おじいちゃんがわかるうちに、何回でも会いに行った方がずっとずっとおじいちゃんは幸せだよ。最後に、すごくいい思い出を持って旅立てる。」
って背中を押してくれたから。

小さいころからおじいちゃんっこで、あまり頻繁には会えなかったけどすごくすごく大好きで。
彫りが深くてすごくかっこよくて、背が高くて、わたしのことを大事に大事にしてくれて、仕事もばりばりやってて、物静かで声を荒げたり手をあげたりするようなことも一度も目にしたことなくて、しゃべる言葉ひとつひとつにすごく重みがあって、世界で一番のおじいちゃん。
水産会社の社長だったおじいちゃんは、まさに海の男だった。
主人には悪いけれど、小さい頃はおじいちゃんかタキシード仮面と結婚したかった。
勉強はそこそこできた方だったし、それなりに頭も良かったから、どちらとも結婚はできないってかなり早くに、それこそ幼稚園の年中くらいには気がついたけどそれでもよかった。

年末〜お正月になると、おじいちゃんがおいしいお魚とか伊勢エビとか持ってわたしの実家に来てくれていた。
塾から帰ってくるともうおじいちゃんは来てて、台所でお母さんと魚をさばいてて。
発泡スチロールの箱に入っている生きた伊勢エビを見たよるは、次の日には伊勢エビを食べてしまう罪悪感で伊勢エビに襲われる夢を見た。
次の日に食べた伊勢エビは、すごくおいしかった。

おじいちゃんがいるお正月は、朝早くに起きて一緒に近くの温泉に行ってた。
温泉が大好きなおじいちゃんは、短くても1時間は中にいて、暑くてさっさと出ちゃうわたしは牛乳を飲みながら男湯の近くの座敷で首を長くして待ってた。

温泉から帰って来たら、大学生の箱根駅伝を一緒に見た。
おじいちゃんは寡黙でたくさんしゃべる人ではなかったから、隣に座ってずっと黙ったまま駅伝を見る時間。
いつも塾やら習い事やらで慌ただしくしていたわやしには、その時間がすごく癒しだった。
おじいちゃんとしゃべらなくても、すごく楽しかった。
たまーにわたしがマシンガンのように話しだしても、いつもにこにこして聞いてくれてた。

大好きなおじいちゃんが、生まれた時からいて当たり前だったおじいちゃんが、いなくなってしまうかもしれない。
ここ最近はそのことを考えると、ものすごく不安になってどうしようもなくなって不機嫌になってしまう。
いつもうちの主人が笑わせてくれるから、ちょろっと泣くだけで暴れたり泣き叫んだりしないで、落ち着いていられるけど。

今ちょうど、用事と用事の間に時間が空いて、ファミレスで1人で仕事してて。
最初は黙々とやってたんだけど、途中でふと人がたくさんいる店内で、思いっきり叫びたくなった。

そんなことをしてもおじいちゃんは元気にはならないし、世の中はいつもとかわらず淡々とすぎていくだけだし声が枯れてのどが痛くなるし、なによりきっと主人が悲しむからやめた。

書いていて、泣きそうになるけどもう少ししたら主人が迎えにくる。わたしが泣いてたら主人も悲しくなるから泣かない。

明日、おじいちゃんに会えるのすごく楽しみ。
ではまた。